私がドラムを始めたきっかけがチェッカーズ。
そのドラムを担当していたクロベエこと徳永善也さんについて今回はチェッカーズ最後のオリジナルアルバムBlue Moon Stoneから魅力を書いてみたいと思います。
1曲目からFunkey! 「Count Up ’00s」
CDを入れてプレイボタンを押すとオルガンと重厚なコーラスワークのみでスタートするのですが
その後、SAXとドラムだけのイントロ!クロベエのドライなスネアサウンドと少しハネたシェイクが気持ちいいGroove。高校生の当時聴いた時、カッコ良すぎてステレオの前から動けなかったのを思い出します。転がるスネアのゴーストノート(小さい音)が享氏のカッティングと絡み合います!
享氏のカッティングに関してはこんな記事も書いていますので。。
チェッカーズ最後のあたりはこのハネ系16beatが非常に気持ち良く特にこの「Count Up ’00s」はアルバム1曲目でかなりアッパーで、クロベエのドラムもかなりシンプルでGrooveに徹した、流れを大事にしたドラムです。尚且つチェッカーズサウンドの最終系とも言える曲では無いかと思います。必聴!
アブラーズの結晶!「FINAL LAP」
チェッカーズファンなら知っている⁈アブラーズ。
フロント3名以外の楽器隊をアブラーズと言います。(ちなみにVo陣はダイヤモンズ と言いました)
2曲目急にJAZZY!!しかもJAZZの名曲TAKE5ばりの変拍子!5拍子と3拍子、4拍子が絡むチェッカーズとしては非常に珍しいトリッキーな曲。当時のインタビューでかなり練習した!という記述を目にしたことがあるくらい難曲。気を抜いてしまうと頭がどこかわからなくなる。。。(笑)
クロベエのドラムソロもサポートパーカッションのアンディ檜山さんとの4バース掛け合いで聴ける。
全般的にビートはJAZZ FUNK的なGrooveでスネアはしっかりアクセントを入れてくる。スネアのタイミングが3連裏にアクセント入るのでかなり粘っこいゴムのような??弾力のあるGrooveに仕上がっています。これはクロベエの特徴でもあると思います!ライブの映像を観てもこの手法を使っている場面が多々見受けられました。真似しようにも出来ない。。。そこがオンリーワン!
クロベエのすごいところ!
クロベエビートの特徴!刺さるようなスネアとタイミング。ロックンロール!
クロベエのドラムの特徴として、かなり突き刺さるようなスネアのアクセントとタイミングがやや前乗りなのが特徴。イキイキとしたビートがチェッカーズのサウンドにマッチングしていたと感じます。
色々なドラマーが世にいますがクロベエのドラムはクロベエしか叩けない!マネしようにも真似できないんです。例えばたくさん手数を叩くタイプのドラマーならそれっぽい叩き方をすると、その感じに近くなったりしますが、クロベエのドラムは元々手数が多いわけでもないので、特徴的な叩き方ができない。。数値化できない。。ただ言えるのはスネアのインパクトがすごいあるので後ろに寄らない、イケイケ前乗りになる!唯一無二のロックンロールドラマーです!
高杢さんのリード曲「Yellow Cab」や鶴久さんリード曲「マリー」を聴いてもらうとインパクトの強さがわかると思います。
これからのチェッカーズ。。Rainbow Station
アルバム最後を飾る..
「Rainbow Station」
何とも言えない切なさ漂う名曲。
解散に向けてのメッセージ的なものも感じ取れる。。
クロベエのドラムも郁弥氏の歌を活かしたシンプルなビート。でもスネアはかなりドライなインパクトんものあるバックビート!ただシンプルに叩いているだけでは無いクロベエここにあり!
「Smiling Like Children
順番が逆になるのですがラスト前の1曲。
今までのチェッカーズにはなかったAOR的なバラード。大好きな曲です。
ドラムの話をするとエンディングに向かうところでスネアを中心に盛り上げてくるフレーズ。
ハイハットの16beatが気持ち良い横乗りを演出しています。
アルバムとしても大好きな1枚。そして最終形。。
当時このアルバムが発売されたのが私が高校2年生の時。
アルバム「OOPS!」からドラムが打ち込みが数曲採用されクロベエのビートではなかった時があって、、それはそれでカッコよかったのです!「See You Yestday」初めて聴いた時は衝撃的でした。カッコ良すぎる。。って
でもこの「Blue Moon Stone」が出た時、全てクロベエのドラム!
正直、お!チェッカーズのバンドアルバムが戻ってきた!
というのとOOPS!からの最終的な答えがこれなのかな?という解釈をしたのと同時に
この次の展開って、どの方向に向かうのだろう??と思った数ヶ月後、、解散発表。。
その年の年末1992年12月31日の紅白歌合戦を最後に解散。
今聴いても素晴らしいアルバムで、チェッカーズの音楽がどれだけ進んでいたか。
それから12年後の2004年8月17日40歳という若さで亡くなってしまいます。。。
今まであまりクロベエのこと解説したものを見たことがなかったので、少しづつ書いていこうと思います。
過去には「ジュリアに傷心」のドラムプレイ解説も書いてますのでご興味あれば。。
あと武田真治さんのYouTubeチャンネルで「絶対!チェッカーズ」の解説をしているのですが
素晴らしい愛を感じます!!
それではまた極私的にチェッカーズ書いていきたいと思います!
spin a letter