Yamaha reface DXをDAW用MIDI鍵盤として使用していますが、その使いやすさとサウンドの魅力を徹底レビューします。
USB MIDI対応でDAW連携がスムーズ、32音色の初期プリセットやユーザーメモリ、Soundmondo連携など、DTMにもライブにも使えるFMシンセの実力を紹介します。
はじめに
Yamahaのreface DXは、名機DX7の系譜を受け継ぐコンパクトFMシンセサイザー。
私は主にLogic ProでのMIDI鍵盤として使っていますが、使えば使うほど「単なるミニ鍵盤ではない」奥深さを感じます。
この記事では、DTMでの実用性や音源としての実力、そしてモバイルシンセとしての可能性を実体験を交えて紹介します。
1. MIDI鍵盤としての使いやすさ
reface DXの鍵盤はミニサイズながらしっかりした弾き心地で、ベロシティ対応も自然。
DAW側でもスムーズに認識され、Logic Pro・Cubaseなどほぼ全てのソフトで即使用可能です。
USBケーブルでMIDI通信ができますが、電源は別途ACアダプターまたは電池が必要です。
USBバスパワーには対応していないため、下記いずれかで動作させます。
- ACアダプター(PA-130Bなど)
- 単3電池 × 6本(約5時間駆動)
この構成で、デスク上でも屋外でも柔軟に使えます。
2. 音源としての実力:4オペFM音源の奥深さ
reface DXは、Yamaha伝統の4オペレーターFM音源を搭載。
従来のFMシンセに比べ、操作系が直感的で扱いやすく、音作りの敷居がぐっと下がっています。
本体の「タッチスライダー」で各オペレーターのレベルやアルゴリズムを操作できるため、
FM独特のキラッとしたベル音やグルーヴィなベースも簡単に作成可能。
リアルタイム演奏でもレスポンスが良く、DAW録音にも十分対応します。
おすすめ用途
・シティポップ系エレピサウンド
・ファンクやソウル系ベース音
・Lo-Fiやアンビエントのパッド音
3. 初期プリセットとユーザーメモリ
reface DXには、工場出荷時に32個の初期プリセット音色が登録されています。
これらはDX7を思わせるエレピ、ベース、ベル、パッド系の音色が中心で、電源を入れてすぐに演奏を楽しめます。

各音色はユーザーエリア(32スロット)に保存されており、自由に編集・上書きが可能。
また、Yamaha公式のクラウド音色共有サービス「Soundmondo」を使えば、
世界中のユーザーが作成した音色をダウンロード・共有することもできます。
これにより、実質的に“無限のプリセット”を扱うことができます。
ポイント
・工場出荷時:初期プリセット32音色入り
・Soundmondoで音色を拡張可能
4. オーディオ録音にも最適
ステレオアウトをオーディオインターフェースに接続すれば、
DAW内でreface DXの音をそのまま録音可能です。
FM音源らしいアナログ感と存在感が加わり、ソフトシンセにはないリアルな質感が得られます。
特にローファイヒップホップやファンクトラックのエレピ・ベースラインにぴったりです。
5. モバイルシンセとしての魅力
重さは約1.9kgと軽量で、単3電池駆動・小型スピーカー内蔵!鍵盤左右のスペースにバスレフを埋め込むことで、コンパクトなサイズながら豊かな低音感充実。満足度あります!
持ち運びが簡単で、リハスタやツアー先のホテルでも制作が可能です。

さらにYamaha UD-BT01を使えば、iPadやiPhoneとワイヤレスMIDI接続もOK。
GarageBandやCubasisと組み合わせれば、どこでも小規模DTM環境が整います。
6. 制作・ライブでのおすすめ活用例
・reface DXをMIDI入力キーボードとして使用し、ソフト音源をコントロール
・reface DXのFM音とソフトシンセをレイヤーして厚みを出す
・Logic Proのアルペジエータと組み合わせて動きのあるFMサウンドを構築
まとめ
Yamaha reface DXは、
・小型で持ち運びやすい
・MIDIキーボードとしても使える
・本格的なFM音源を搭載している
という3つの強みを持つ万能シンセです。
USBバスパワーこそ非対応ですが、電池駆動やACアダプター運用でどこでも使えます。
音作りの自由度が高く、Soundmondoで世界中の音に触れられる点も大きな魅力です。
DTMユーザーにも、ライブプレイヤーにも、1台持っておいて損はない名機です
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